OFFICIAL ARCHIVE / BLACK VELOCITY
アーカイブカテゴリ: アークシティ短編
BLACK VELOCITYに公開された記録を、新しい順に収録しています。
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9月17日|同じ名前を、三度
赤嶺凪は、中央医療棟の視覚調整室を訪れた。 年に一度の目の検査と、眼鏡の調整を受けるためだ。 入口を通ると、床に青い案内線が現れた。予約情報と本人認証はすでに結び付いている。受付で名前を告げる必要はなかった。 凪が案内線に沿って進むと、検査…
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忘れてくれる教室|現実のニュースをアークシティに
「去年のこと、覚えてないの?」 少年の声が、放課後の学習室に響いた。 黒崎玲は、教室の後ろから少年と学習支援AIのやり取りを見ていた。 机の上には、作りかけの月面農園が立体表示されている。少年が前年の授業で考えたものだった。 土を使わずに野…
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9月15日|二十四分早い夕方
午後五時四十分、紫藤澪は外縁区での仕事を終え、アークレールの駅へ向かった。 ホームの行き先表示が、今日から変わっている。 《中央居住区まで直通》 これまでは、外縁線から環状線へ乗り換え、中央駅でもう一度、居住区線へ移る必要があった。 今日か…
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鳥が測った風――生き物の移動を、都市の観測へ変える|現実のニュースをアークシティに
公開予定の風環境図には、アークシティ全域が青く塗られていた。 青は、平常。 高層区画の歩行者デッキも、エアロシャトルの発着場も、外周緑化帯も、今朝の風は都市の想定範囲に収まっている。 赤嶺凪は、別の観測層を重ねた。 青い街の上へ、細い白線が…
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飛ぶ前の時間|現実のニュースをアークシティへ
運休表示で灰色になっていた発着案内に、一本だけ青白い便名が戻った。 乗務員の争議行動が終わって最初に飛ぶ、北環状線のエアロシャトルだった。 ただし、出発時刻はまだ空欄のままだった。 黒崎玲は、重力炉管理局・倫理監査部の大型表示に、再開協定と…
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座るための広場|現実のニュースをアークシティへ
保存指定の翌朝、第一連絡広場の「来訪者数」は、始発のアークレールが動く前から増え始めていた。 前日、市民代表議会はこの広場を都市形成史の保存地点に指定した。 アークシティ建設初期、最初の登録居住者を受け入れる案内拠点として使われた場所だった…
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線の外にいた機体|現実のニュースをアークシティへ
始発前の整備デッキに、一機だけ発光を落としたエアロシャトルが残っていた。 故障したわけではない。 運航停止の表示も、まだ出ていない。 ただ、飛ばしてよいと断定できなくなっていた。 危険区画対策室の火守仁に届いたのは、都市運営局の交通担当から…
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