今回の一言
年金とは、老後や障害、家族の働き手が亡くなったときなどに、生活を支えるための社会保険制度です。
導入
昨日の社会保険料の話を思い出しながら、澪が給与明細を見ていた。
澪
「凪先生、厚生年金って毎月かなり引かれていますよね。これって、将来の自分のために貯金しているんですか?」
凪
「そこは、よくある勘違いです」
澪
「違うんですか?」
凪
「日本の公的年金は、自分が払った保険料を自分専用に貯めておく仕組みではありません。今日はそこから整理しましょう」
基本のキ
① 年金って何?
凪
年金というと「高齢になってから受け取るお金」というイメージが強いですが、公的年金には大きく、
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老齢年金
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障害年金
-
遺族年金
があります。
病気やけがによって生活や仕事が制限された場合に受け取れる障害年金や、家族の働き手が亡くなった場合に遺族が受け取れる遺族年金もあります。
澪
「老後のためだけの制度ではないんですね」
凪
「はい。長い人生の中で起こり得る大きなリスクに備える保険でもあります」
② 国民年金と厚生年金は何が違うの?
凪
日本の公的年金は、よく**「2階建て」**と説明されます。
1階部分が国民年金(基礎年金)。
2階部分が、会社員や公務員などが加入する厚生年金です。
澪
「会社員は二つに入っているんですか?」
凪
「そう考えると分かりやすいです。老後には、条件を満たせば基礎年金に加えて厚生年金を受け取ります」
③ 払った保険料は自分用に貯めているの?
澪
「じゃあ、毎月払っている厚生年金保険料が、自分の口座みたいなところに貯まっているわけではないんですね?」
凪
「はい」
日本の公的年金は、賦課方式を基本としています。
簡単に言えば、現在働いている世代が払った保険料などを、現在年金を受け取っている人たちへの給付に使う仕組みです。税金や積立金も財源として使われています。
澪
「今の現役世代が、今の高齢者を支えているんですね」
仁
「そして自分たちが受け取る側になれば、その時代の現役世代にも支えられる。世代をまたぐ仕組みだ」
④ 会社員は会社も払っているの?
凪
会社員などが加入する厚生年金では、保険料を本人だけで負担しているわけではありません。
会社と本人が分担して負担します。
澪
「給与明細から引かれている金額以外にも、会社が出しているんですね」
凪
「はい。昨日の社会保険料の話ともつながります」
⑤ 少子高齢化するとどうなるの?
澪
「でも、働く人が減って、高齢者が増えたら大変じゃないですか?」
凪
「そこが年金制度の大きな課題です」
賦課方式では、現役世代が少なくなり、年金を受け取る人が増えると、支える側と受け取る側のバランスが変化します。
そのため、保険料や給付水準、税金、積立金などをどう組み合わせて制度を維持するかが重要になります。
仁
「年金は『自分がいくら払って、いくら返ってくるか』だけでは語れない。社会全体で、誰が誰をどう支えるかという制度でもある」
よくある勘違い
「年金は自分で積み立てたお金を老後に返してもらう制度」
凪
日本の公的年金は、それを基本とする仕組みではありません。
現役世代の保険料を、その時代の年金給付に充てる賦課方式が基本です。
「年金は高齢者だけのもの」
これも違います。
病気やけがによる障害や、家族の働き手が亡くなった場合にも、公的年金が生活を支える場合があります。
今日のまとめ
📌 年金は、老後だけでなく障害や死亡にも備える社会保険
📌 国民年金を土台に、会社員などには厚生年金が上乗せされる
📌 自分の保険料を自分専用に貯金する仕組みではない
📌 現役世代の保険料などで、その時代の年金受給者を支える
📌 少子高齢化では、支える側と受け取る側のバランスが重要になる
今日の一言
玲
「年金は、未来の自分だけではなく、今を生きる誰かも支えています」
この回のポイント
年金とは?
老後、障害、家族の働き手の死亡などに備えて、生活を支える公的な社会保険制度。
日本の公的年金
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1階:国民年金(基礎年金)
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2階:厚生年金
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会社員などは厚生年金にも加入する
お金の流れ
現役世代などが保険料を負担
↓
現在の年金給付を支える
↓
自分が受給する世代になれば、その時代の現役世代などに支えられる
よくある勘違い
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年金は自分専用の貯金ではない
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老後だけの制度ではない
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厚生年金保険料は会社員本人だけが負担しているわけではない
