今回の一言
深夜手当は、22時から翌5時まで働いたときに法律上必要になる割増賃金。夜勤手当は、会社が夜勤に対して独自に設ける手当です。
導入
昨日、深夜労働について聞いた澪が、求人票を見ていた。
澪
「凪先生。この求人には『夜勤手当1回8,000円』って書いてあります」
凪
「はい」
澪
「昨日の深夜手当とは違うんですか?」
凪
「似ていますが、同じとは限りません」
仁
「法律で必要なものと、会社が独自に決めるものを分けて考える」
基本のキ
① 深夜手当って何?
凪
まず昨日のおさらいです。
一般に「深夜手当」と呼ばれるものは、法律上の深夜割増賃金です。
原則として、
22時から翌5時
まで働いた時間には、通常の賃金に25%以上を上乗せする必要があります。
例えば、通常の1時間分の賃金が1,500円なら、
1,500円 × 1.25 = 1,875円
という考え方です。
澪
「これは会社が好きに決めるものではないんですね」
凪
「はい。法律上必要な割増です」
② 夜勤手当って何?
澪
「じゃあ夜勤手当は?」
凪
夜勤手当は、会社が夜勤という働き方に対して独自に設けている手当です。
例えば、
夜勤1回につき5,000円
夜勤1回につき8,000円
などと決めることがあります。
病院などでも、深夜割増とは別に定額の夜勤手当を支払ったり、夜勤手当の中に深夜割増相当額を含めたりする例があります。
澪
「会社によって金額も仕組みも違うんですね」
凪
「そうです」
③ 一番簡単な違いは?
凪
こう分けると分かりやすいです。
深夜手当
22時~翌5時に働いた時間
に対して、
法律で25%以上の割増が必要。
夜勤手当
夜勤という勤務そのもの
に対して、
会社が独自に決めて支給する手当。
澪
「深夜手当は法律、夜勤手当は会社なんですね」
凪
「まずはそれを覚えてください」
④ 夜勤しても深夜手当が付かない時間がある?
澪
「夜勤なら、働いた時間全部が25%増しになりますか?」
凪
「いいえ」
例えば、
20時~翌5時
の夜勤だったとします。
法律上の深夜割増になるのは、
22時~翌5時
の部分です。
20時から22時までは、「夜勤」と呼ばれる勤務中でも、深夜割増の対象時間ではありません。
澪
「夜勤と深夜労働は、ぴったり同じではないんですね」
⑤ 夜勤手当があれば、深夜割増はいらない?
澪
「会社から夜勤手当8,000円をもらっていたら、深夜手当は別にもらえないんですか?」
凪
「これは会社の賃金制度を確認する必要があります」
夜勤手当とは別に深夜割増を支払う会社もあります。
一方で、夜勤手当の中に深夜割増分を含めて支払う形もあります。実際、医療現場でも両方の方式があります。
ただし、どの方式でも、最終的には法律で必要な22時~翌5時の25%以上の深夜割増を満たす必要があります。
仁
「名前が『夜勤手当』だから十分とは限らない。法律上必要な額が支払われているかを見る」
⑥ 例えばどうなる?
凪
分かりやすい例で考えましょう。
ある会社で、
通常の時給:1,500円
夜勤:22時~翌5時
だったとします。
法律上、深夜時間帯には少なくとも、
1時間につき375円の上乗せ
が必要です。
7時間すべてが深夜時間帯なら、
375円 × 7時間 = 2,625円
が深夜割増分の基本的なイメージです。
会社がこれとは別に、
夜勤1回5,000円
という夜勤手当を支給する制度にしている場合もあります。
澪
「法律で必要な割増に、会社独自の手当が加わる場合もあるんですね」
凪
「はい。ただし実際の給与計算は、会社の賃金規程を確認する必要があります」
⑦ 夜勤手当が高ければ、給料も必ず高い?
澪
「じゃあ『夜勤手当1万円』の会社なら、かなり条件がいいんですか?」
凪
「手当だけでは判断できません」
確認したいのは、
-
基本給はいくらか
-
夜勤は何時間か
-
月に何回あるか
-
夜勤手当に深夜割増が含まれているか
-
残業が発生するか
-
休憩や仮眠時間はどう扱われるか
です。
仁
「一回の手当額だけではなく、勤務全体を見る」
よくある勘違い
「夜勤手当と深夜手当は同じもの」
凪
同じとは限りません。
深夜手当
→ 法律上の深夜割増
夜勤手当
→ 会社が夜勤に対して設ける手当
です。
「夜勤なら勤務時間全部が25%増し」
違います。
法律上の深夜割増になるのは、原則として、
22時~翌5時
です。
「夜勤手当があれば、深夜割増は考えなくていい」
これも違います。
夜勤手当の支払い方法にかかわらず、法律で必要な深夜割増を満たしている必要があります。
「夜勤手当は法律で金額が決まっている」
凪
法律が定めているのは、22時から翌5時までの25%以上の深夜割増です。
「夜勤1回○円」という会社独自の夜勤手当の金額が、全国一律で法律によって決められているわけではありません。
今日のまとめ
📌 深夜手当は、22時~翌5時の法律上の割増賃金
📌 深夜割増は25%以上
📌 夜勤手当は、会社が夜勤に対して独自に設ける手当
📌 夜勤と深夜労働は同じ意味ではない
📌 夜勤手当とは別に深夜割増を支払う会社もある
📌 夜勤手当に深夜割増分を含める方式もある
📌 大切なのは、法律上必要な深夜割増がきちんと支払われているか
今日の一言
玲
「同じ夜に働いて得るお金でも、何に対して支払われているのかは違います」
この回のポイント
深夜手当とは?
原則22時~翌5時に働いた時間に対する、法律上の割増賃金。
→ 25%以上
夜勤手当とは?
夜勤という勤務に対して、会社が独自に設定する手当。
例えば、
夜勤1回5,000円
など。
一番簡単な違い
深夜手当
→ 法律で必要
夜勤手当
→ 会社の制度
夜勤なら全部25%増し?
いいえ。
法律上の深夜時間帯は、
22時~翌5時
です。
夜勤手当があれば?
まず、
深夜割増とは別なのか
夜勤手当に含まれているのか
を確認します。
求人を見るなら
-
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まで見る。
よくある勘違い
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夜勤手当=深夜手当 → 同じとは限らない
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夜勤なら全部25%増し → 違う
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夜勤手当の金額は法律で決まっている → 違う
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夜勤手当があれば深夜割増は無関係 → 違う
