今回の一言
在宅勤務で増える電気代や通信費を、会社が必ず全額負担すると一律に決まっているわけではありません。誰がどこまで負担するのかを、あらかじめ決めておくことが大切です。
導入
昨日、在宅勤務について聞いた澪が、自宅の電気料金を見ていた。
澪
「凪先生。在宅勤務をすると、電気代もインターネット代も自分の家から払いますよね」
凪
「そうですね。仕事を家ですることで、費用が増える場合があります」
澪
「仕事で使うんだから、全部会社が払ってくれるんですか?」
凪
「必ず全額会社負担、と一律に決められているわけではありません」
仁
「だからこそ、誰が何を負担するのかを最初に決めておく必要がある」
基本のキ
① 在宅勤務では何にお金がかかる?
凪
家で仕事をすると、例えば、
-
インターネット通信費
-
スマートフォンの通信費
-
パソコンなどの機器
-
電気代
-
文房具
-
印刷代
-
宅配便や郵便代
などが必要になることがあります。
澪
「会社に出勤していたときは会社が負担していたものが、家だと自分の支払いに混ざるんですね」
凪
「そこが在宅勤務の費用を考える難しいところです」
② 電気代や通信費は会社が必ず払うの?
澪
「じゃあ、法律で会社負担にすれば簡単じゃないですか?」
凪
「現在は、すべての費用について『必ず会社が全額負担する』という一律のルールにはなっていません」
厚生労働省は、テレワークによって労働者に過度な負担が生じることは望ましくないとしています。
そのうえで、
会社が負担するのか
労働者が負担するのか
一部を会社が負担するのか
などを、会社と労働者で話し合って決めることが重要だとしています。
澪
「会社によって違うんですね」
凪
「はい」
③ インターネット代はどうするの?
澪
「自宅のWi-Fiを仕事にも使っている場合は?」
凪
「ここが難しいところです」
例えば月5,000円のインターネット料金があったとしても、
仕事だけで使ったのか
私生活でも使ったのか
を完全に分けるのは簡単ではありません。
そのため企業によっては、
一定額を通信費として支給する
などの方法を取っています。厚生労働省も、通信費は私用と業務用の切り分けが難しいため、一定額を会社が負担する例があると紹介しています。
澪
「毎月の通信料金を丸ごと会社が払うとは限らないんですね」
④ 電気代は?
澪
「電気代はどうでしょう。パソコンだけじゃなく、冷房や暖房も使いますよね」
凪
「電気代も同じような問題があります」
家では、
-
パソコン
-
モニター
-
照明
-
エアコン
などを仕事中に使います。
でも家庭全体の電気代から、
仕事で使った分だけを正確に分ける
のは難しいですよね。
そのため、会社によっては電気代などを含めてテレワーク勤務手当として一定額を支給する場合があります。
澪
「電気代そのものを計算する会社もあれば、まとめて手当を出す会社もあるんですね」
⑤ パソコンは自分で買うの?
澪
「パソコンも自分のものを使うんですか?」
凪
「これも会社によります」
会社が、
業務用パソコンを貸与する
場合もあります。
一方で、会社のルールによって個人所有の機器を使うこともあります。
厚生労働省は、労働者に情報通信機器や作業用品などを負担させる場合には、その費用負担について明確なルールを定めることが重要だとしています。
仁
「『家で働くのだから全部自分で用意しろ』と曖昧に済ませるのではなく、条件を明確にする」
⑥ 文房具や郵送代は?
澪
「会社に送る書類の郵送代まで自分で払うんですか?」
凪
「会社が負担する方法はいくつかあります」
例えば、
-
会社から文房具を支給する
-
必要な物を会社が購入する
-
宅配便を着払いにする
-
労働者が一時的に立て替えて、あとで精算する
といった方法があります。
厚生労働省も、立替払いが発生する場合には、どのように精算するのかをあらかじめ決めておくことが重要だとしています。
澪
「少額でも、積み重なると結構な金額になりますもんね」
⑦ 「在宅勤務手当」って何?
澪
「さっき出てきた『在宅勤務手当』って何ですか?」
凪
「会社が在宅勤務に伴う費用を補うために支給する手当です」
例えば、
毎月3,000円
在宅勤務1日につき200円
など、会社独自の方法で決めることがあります。
ただし、
全国一律で○円支給しなければならない
という金額が決まっているわけではありません。
澪
「夜勤手当のときと同じで、会社ごとに制度が違うんですね」
凪
「そうです」
⑧ 求人では何を確認すればいい?
凪
在宅勤務がある会社を見るなら、
-
パソコンは会社貸与?
-
自分のパソコンを使う?
-
通信費は会社負担?
-
在宅勤務手当はある?
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電気代の補助はある?
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文房具などは精算できる?
-
出社した日の交通費はどうなる?
まで確認すると、実際の負担が分かりやすくなります。
澪
「『在宅勤務できます』だけでは分からないことが多いですね」
仁
「働く場所だけでなく、その場所で働くための費用まで見る」
よくある勘違い
「在宅勤務なら電気代は全部会社持ち」
凪
必ずしもそうではありません。
費用をどのように負担するかは、会社ごとのルールによります。
「自宅のインターネット代を会社が全額払ってくれる」
これも一律ではありません。
私生活でも利用する回線の場合、仕事で使った分との切り分けが難しいため、一定額を会社負担とする方法などがあります。
「在宅勤務なら必要なものは全部自腹」
これも決まっていません。
会社が機器を貸与したり、通信費や電気代などを補助したりする場合があります。
「会社によって違うなら、何も決めなくていい」
凪
違います。
誰がどの費用を負担するかは、あらかじめ明確にしておくことが重要です。労働者に作業用品などの負担をさせる場合には、就業規則への定めが必要になる場合もあります。
今日のまとめ
📌 在宅勤務では通信費・電気代・機器代などが発生する
📌 会社がすべて全額負担すると一律に決まっているわけではない
📌 労働者に過度な費用負担が生じないようにすることが重要
📌 通信費は一定額を会社が負担する方法もある
📌 電気代などを在宅勤務手当に含める会社もある
📌 パソコンを会社が貸与する場合もある
📌 立替払いをするなら精算方法を確認する
📌 誰が何を負担するのか、事前にルールを確認する
今日の一言
玲
「働く場所が自宅に変わっても、仕事に必要なお金まで曖昧にしていいわけではありません」
この回のポイント
在宅勤務の費用には何がある?
例えば、
通信費
電気代
パソコンなどの機器
文房具
郵送・宅配費
など。
会社が全部払う?
必ず全額会社負担と一律に決められているわけではありません。
会社と労働者で負担方法を決めます。
通信費は?
私用と仕事用を分けにくいため、
一定額を会社が負担
する方法などがあります。
電気代は?
仕事で使った部分を完全に分けるのが難しいため、
在宅勤務手当として一定額を支給
する会社もあります。
パソコンは?
会社から貸与される場合もあれば、会社のルールによって個人の機器を利用する場合もあります。
求人を見るなら
-
PCは会社貸与?
-
通信費負担あり?
-
在宅勤務手当あり?
-
電気代補助あり?
-
備品代は?
-
立替精算できる?
-
出社日の交通費は?
まで確認する。
よくある勘違い
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電気代は全部会社負担 → 一律ではない
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通信費は必ず全額支給 → 一律ではない
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在宅勤務の費用は全部自腹 → 会社による
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費用負担は決めなくてもいい → 違う
