今回の一言
出張の日当は、出張に伴う負担などに対して、会社が旅費規程などに基づいて支給するお金です。通常必要と認められる範囲なら、原則として給与として課税されません。
導入
昨日、出張旅費について聞いた澪が、出張申請の画面を見ていた。
澪
「凪先生。新幹線代とホテル代のほかに、『日当3,000円』ってあります」
凪
「出張の日当ですね」
澪
「交通費でもホテル代でもないなら、これは何のお金なんですか?」
凪
「会社によって決め方は違いますが、出張に伴う細かな負担などを考えて、一定額を支給するものです」
仁
「同じ『手当』という名前でも、毎月の給与として支払われる手当とは性質が違う場合がある」
基本のキ
① 出張の日当って何?
凪
出張の日当は、一般に、
出張した日について、会社が一定額を支給するもの
です。
例えば会社の旅費規程に、
日帰り出張 1日2,000円
宿泊出張 1日3,000円
などと定めることがあります。
澪
「何に使ったかを一つずつ精算するお金ではないんですか?」
凪
「会社によりますが、交通費や宿泊費とは別に、一定額を支給する形がよくあります」
② 何のために支給されるの?
澪
「でも、交通費とホテル代を会社が払ってくれるなら、日当は何のためですか?」
凪
「出張すると、普段の勤務とは違う細かな負担が発生することがあります」
例えば、
-
外出先での細かな支出
-
出張先で過ごすことによる負担
-
通常とは異なる勤務環境で発生する費用
などです。
会社はこうした負担を考えて、旅費規程で日当を設けることがあります。
澪
「『このレシート代』というより、出張一日について決められた金額なんですね」
凪
「そう考えると分かりやすいでしょう」
③ 日当は必ずもらえるの?
澪
「出張したら、法律で必ず日当をもらえるんですよね?」
凪
「いいえ。出張日当そのものについて、全国一律で必ず支給しなければならない金額が決められているわけではありません」
会社によって、
-
日当を支給する
-
日帰り出張だけ支給する
-
宿泊出張だけ支給する
-
距離によって変える
-
役職によって金額を変える
-
日当を設けない
など、制度が違います。
仁
「出張したという事実だけで、全国共通の日当が発生するわけではない」
④ 3,000円使わなかったら返すの?
澪
「日当3,000円をもらって、実際には1,000円しか使わなかったら、2,000円返すんですか?」
凪
「定額の日当として支給される場合、通常は実際に何円使ったかを一つずつ精算する仕組みとは異なります」
例えば、
日当 3,000円
と旅費規程で決めている場合、出張条件を満たせば、その額を支給する方式があります。
一方、
タクシー代2,400円を領収書で精算
というのは、実際に使った金額を会社から返してもらう実費精算です。
澪
「日当と実費精算は別なんですね」
⑤ 領収書はいらないの?
澪
「じゃあ、日当なら領収書はいらないんですか?」
凪
「会社の規程によります」
交通費や宿泊費については領収書などで実費を精算し、
日当については、
出張した日数や条件に応じて定額を支給する
という会社もあります。
大切なのは、
会社の旅費規程で、何をどう支給することになっているか
です。
仁
「日当、交通費、宿泊費を全部同じものとして考えないことだ」
⑥ 日当は給料なの?
澪
「会社からもらうお金なら、日当も給料ですよね?」
凪
「必ずしもそうではありません」
一般に会社から受け取る手当は給与になります。
ただし国税庁は例外として、転勤や出張などのための旅費のうち、その旅行について通常必要と認められるものは非課税としています。日当も、通常必要と認められる出張旅費の範囲に含まれ得ます。
澪
「『日当』という名前だから非課税なのではないんですね」
凪
「その通りです。出張のために通常必要な旅費かどうかがポイントです」
⑦ 日当なら、いくらでも非課税?
澪
「だったら会社が『日当5万円』と決めれば、5万円全部非課税ですか?」
凪
「そう単純ではありません」
非課税になるのは、
その出張について通常必要と認められる範囲
です。国税庁も、非課税となるのは通常必要と認められる旅費だとしています。
つまり、
『日当』という名前を付ければ、どんな金額でも非課税になる
わけではありません。
仁
「名前ではなく、実態と金額を見る」
⑧ 給料との一番簡単な違いは?
凪
例えば、
基本給や職務手当
働いたことに対する給与
として支払われます。
通常必要な範囲の出張日当
業務上の出張に伴う旅費
として支払われます。
そのため、税金上の扱いも同じとは限りません。
澪
「毎月働いたからもらうお金と、出張したから支給されるお金の違いですね」
凪
「はい。ただし、出張日当でも通常必要な範囲を超えるようなものまで、自動的に非課税になるわけではありません」
よくある勘違い
「出張すれば必ず日当が出る」
凪
違います。
日当を設けるかどうかや金額は、会社の旅費規程などによります。
「日当と交通費は同じ」
これも違います。
例えば、
新幹線代
→ 交通費
ホテル代
→ 宿泊費
1日3,000円
→ 日当
のように分ける会社があります。
「日当は全部給料として課税される」
これも違います。
出張のための旅費のうち、通常必要と認められるものは原則として非課税です。
「日当という名前なら、いくらでも非課税」
凪
違います。
大切なのは名前ではなく、
その出張について通常必要と認められる金額かどうか
です。
今日のまとめ
📌 出張日当は、出張に伴う負担などについて会社が支給するお金
📌 全国共通の日当額が法律で決められているわけではない
📌 日当を支給しない会社もある
📌 交通費・宿泊費・日当は別に扱われることがある
📌 日当は定額支給、交通費などは実費精算という会社もある
📌 通常必要と認められる出張旅費は、原則として給与として課税されない
📌 「日当」という名前なら何円でも非課税になるわけではない
今日の一言
玲
「同じ会社から受け取るお金でも、働いた対価なのか、仕事で遠くへ行くためのお金なのかで意味は変わります」
この回のポイント
出張日当とは?
出張した日について、会社が旅費規程などに基づいて支給する一定額。
必ずもらえる?
いいえ。
日当を設けるかどうか、金額、支給条件は会社によって異なります。
交通費との違い
交通費
→ 新幹線・電車・飛行機などの移動費
宿泊費
→ ホテルなどの費用
日当
→ 出張日数などに応じて一定額を支給するもの
と分ける会社があります。
実費精算との違い
実費精算
→ 実際に使った金額を精算
日当
→ 旅費規程などに基づいて一定額を支給
給料なの?
通常必要と認められる出張旅費に当たる日当なら、原則として給与として課税されません。
いくらでも非課税?
いいえ。
ポイントは、
その出張について通常必要と認められる範囲か
です。
求人・会社の規程を見るなら
-
日当はある?
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宿泊時はいくら?
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距離によって変わる?
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交通費は実費?
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宿泊費の上限は?
-
申請方法は?
まで確認する。
よくある勘違い
-
出張=必ず日当が出る → 違う
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日当=交通費 → 違う
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日当=全部給与 → 違う場合がある
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日当なら何円でも非課税 → 違う
