SPIN-OFF / FIXED SETTING

LEX Evaluation Log

限定運用評価記録

紫藤澪が、限定運用のスタンドアロンAI〈LEX〉を生活基盤系の現場で評価する二週間。設備を直すことと、その先にある暮らしを戻すことの間で、人とAIの判断境界を描く全6話+エピローグの完結連作です。

MIO SHIDO / LIMITED EVALUATIONLEX
LOG

POSITION / DERIVATIVE, SETTING FIXED

本編ではない。
けれど、設定の外でもない。

LEX Evaluation Logは、Civil Threshold本編そのものではありません。アークシティ世界と澪の職能に整合する「派生限定/設定固定」のスピンオフとして、両者を分けて収録します。

LEXは都市を代わりに動かす存在ではなく、診断、前兆検知、生活影響評価を支援する評価対象です。最後に判断し、記録へ責任を残すのは人間です。

EVALUATION FRAME

評価対象と権限境界

便利さを示すだけでは評価になりません。何を任せられるのかと同時に、何を任せてはならないのかを記録します。

01 / EVALUATION TARGET

限定運用のスタンドアロンAI

  • 薄い銀色の演算ユニットと小型端末
  • 居住基盤区・生活基盤系で二週間の評価
  • 設備解析、診断、前兆検知、生活影響評価を支援

02 / AUTHORITY BOUNDARY

最終判断者は人間

  • 都市演算・重力炉へ接続せず、基幹インフラを制御しない
  • 自律権限を取得せず、評価区域外では運用しない
  • 単独判断を行わず、人の判断履歴を残す

READING ORDER / EPISODE 01—06 + EPILOGUE

全6話+エピローグ

最初の接続から評価終了後の灯りまで。公開済みの七つの記録を、物語の順に収録します。

SPIN-OFF / FIXED SETTING COMPLETE / 7 OF 7 RECORDS
EPISODE 01 BLACK VELOCITY: LEX Evaluation Log Episode 1 最初の接続 LEX限定運用評価試験は、都市演算統制局から都市運営局・生活基盤部・都市システム保守課へ依頼されたものだった。 評価対象は、都市全体ではない。 居住基盤区で運用される生活基盤設備。 街路灯。 小型通信ノード。 […] 読む EPISODE 02 BLACK VELOCITY: LEX Evaluation Log Episode 2 届かない声 評価試験、二日目。 昨日の街路灯は正常。 交換部品なし。 経過観察中。 再発兆候はない。 澪は判断履歴を閉じ、別の表示を開いた。 小型通信ノード。 断続的遅延。 LEXが言う。 『許容範囲内です』 『補修優 […] 読む EPISODE 03 BLACK VELOCITY: LEX Evaluation Log Episode 3 迷うという判断 評価試験、五日目。 午前十時十三分。 居住基盤区の商業ブロックで、末端配電の異常が検出された。 店舗内部の設備ではない。 公共側から商業ブロックへ電力を渡す末端接続部の異常だった。 照明。 空調。 決済端 […] 読む EPISODE 04 BLACK VELOCITY: LEX Evaluation Log Episode 4 接続は壊れていない 評価試験、八日目。 午前九時二十一分。 澪の端末へ、複数の通知が入った。 通信切替完了。 末端配電切替完了。 歩行導線変更完了。 配送搬入口変更完了。 工事区画更新完了。 異常表示はない。 全部正常。 その表 […] 読む EPISODE 05 BLACK VELOCITY: LEX Evaluation Log Episode 5 越えてはならない接続 評価評価試験、十一日目。 小会議室には、澪だけではなく複数の関係者が集まっていた。 都市システム保守課の管理職。 評価試験を依頼した都市演算統制局の担当官。 黒崎玲。 そして火守仁。 現場にいる時より、小会 […] 読む EPISODE 06 BLACK VELOCITY: LEX Evaluation Log Episode 6 戻すための接続 評価試験、最終日。 朝から細い雨が残っていた。 澪の端末には、小さな通知が重なっている。 仮設通信、応答遅延。 末端配電、負荷変動。 案内表示、同期遅れ。 停留所変更。 配送便、到着遅延。 仮設通路、片側閉鎖予定。 […] 読む EPILOGUE BLACK VELOCITY: LEX Evaluation Log Epilogue 灯りの下を通る 翌朝。 巡回予定には、特別な表示はない。 街路灯。 通信ノード。 仮設通路。 停留所。 いつもの保守対象だけだった。 澪は認証端末を手に取る。 『巡回経路を表示します』 「うん」 歩き出す。 昨日の通 […] 読む