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1日8時間・週40時間って、どういうルール?――会社が自由に何時間でも働かせていいわけではない――2026/08/27 四人で学ぶ、キホンのキ

四人で学ぶ、キホンのキ
1日8時間・週40時間って、どういうルール?――会社が自由に何時間でも働かせていいわけではない――2026/08/27 四人で学ぶ、キホンのキ

今回の一言

労働基準法では、原則として「1日8時間・1週40時間」までを法定労働時間としています。


導入

勤務表を見ていた澪が、時計を確認した。

「凪先生。会社って、基本は1日8時間勤務ですよね?」

「よくある働き方ですが、正確には少し違います」

「違うんですか?」

「法律が決めているのは、原則として会社が労働者を働かせられる時間は1日8時間、1週間40時間までということです」

「『8時間働かなければならない』という法律ではない。『原則として、それを超えて働かせてはいけない』というルールだ」


基本のキ

① 1日8時間・週40時間って何?

労働基準法では、原則として、

1日8時間以内

そして、

1週間40時間以内

と定められています。

これを法定労働時間といいます。

「1日だけじゃなく、1週間の合計にも上限があるんですね」

「はい。両方を見る必要があります」


② 昼休みも8時間に入るの?

「朝9時から夕方6時まで会社にいたら、9時間ですよね。8時間を超えていませんか?」

「休憩時間は、原則として労働時間には入りません」

例えば、

9:00 仕事開始
12:00〜13:00 昼休み
18:00 仕事終了

なら、

会社にいる時間は9時間でも、

実際の労働時間は8時間

です。

「会社にいる時間と、働いた時間は同じとは限らないんですね」

「その通りです」


③ 8時間を1分でも超えたら違法なの?

「じゃあ、8時間を超えて残業したら、会社はすぐ違法になるんですか?」

「8時間を超えて働かせるには、別のルールがあります」

会社が法定労働時間を超えて時間外労働をさせるには、原則として労働者側と**36協定(サブロク協定)**を結び、労働基準監督署へ届け出る必要があります。

「36協定があるから、残業ができるんですね」

「はい。ただし、36協定を結べば何時間でも働かせていいわけではありません」


④ 残業には上限がないの?

あります。

36協定を結んだ場合でも、時間外労働の上限は原則として、

月45時間・年360時間

です。

特別な事情がある場合には例外もありますが、それにも上限があります。

「『36協定があるから残業し放題』ではないんですね」

「協定は無制限に働かせる許可証ではない」


⑤ 8時間を超えたら給料はどうなるの?

「8時間を超えて働いた分は、普通のお給料と同じですか?」

「法定労働時間を超える時間外労働には、原則として割増賃金が必要です」

法定時間外労働では、通常の賃金に対して25%以上の割増が必要です。

さらに、1か月60時間を超える時間外労働には50%以上の割増が必要です。

「昨日まで勉強してきた残業代の話につながりました」

「そうです。『何時間働いたか』は給与にも関係します」


⑥ 「会社では1日7時間勤務」ならどうなる?

「会社の勤務時間が1日7時間だったら?」

「もちろん、それでもかまいません」

法律の1日8時間は、

必ず8時間働かなければならない

という意味ではありません。

例えば会社が、

9:00〜17:00
休憩1時間
実働7時間

と決めることもできます。

この会社で1時間残って実働8時間になっても、会社が定めた7時間は超えていますが、まだ法律上の8時間には達していません。

「会社が決めた時間と、法律が決めた時間は別なんですね」

「はい」

会社が決めた勤務時間を所定労働時間、法律上の上限を法定労働時間と考えると分かりやすくなります。


⑦ 1日8時間以内なら、週40時間を超えてもいい?

「毎日8時間以内なら大丈夫ですよね?」

「1週間の合計も確認します」

例えば、

月 8時間
火 8時間
水 8時間
木 8時間
金 8時間

なら、

合計は40時間です。

さらに土曜日にも8時間働けば、

週48時間

になります。

原則として40時間を超えた部分は、法定時間外労働になります。

「1日だけ見ていては駄目なんですね」

「1日8時間と週40時間。どちらか一方だけ守ればよいルールではない」


⑧ どんな会社でも必ず同じ?

ここまで説明したのは、労働基準法の原則です。

実際には、

  • 変形労働時間制

  • フレックスタイム制

  • 一部の事業場に認められる特例

など、働き方に応じた制度もあります。

「じゃあ、まず8時間・40時間を基本として覚えて、そのうえで例外があるんですね」

「それが分かりやすいでしょう」


よくある勘違い

「法律で1日8時間働くことが決められている」

違います。

法律が定めているのは、原則として1日8時間・週40時間を超えて働かせてはいけないという上限です。


「会社に9時間いるから9時間労働」

これも違います。

休憩時間は、原則として労働時間から除かれます。


「36協定があれば何時間でも残業できる」

これも違います。

時間外労働には上限があり、原則として月45時間・年360時間です。


「1日8時間を超えなければ大丈夫」

1週間についても、原則40時間という上限があります。

1日と1週間、両方を見る。

これが基本です。


今日のまとめ

📌 法定労働時間は原則1日8時間・週40時間

📌 8時間は「必ず働く時間」ではなく「原則として働かせられる上限」

📌 休憩時間は原則として労働時間に含まれない

📌 法定労働時間を超えて働かせるには、原則36協定が必要

📌 時間外労働の上限は原則月45時間・年360時間

📌 法定時間外労働には原則25%以上の割増賃金が必要

📌 1日だけでなく、1週間の合計も確認する


今日の一言

「働く時間に上限があるのは、人が働き続けられる時間には限りがあるからです」


この回のポイント

法定労働時間とは?

原則として、

1日8時間以内

1週間40時間以内

という法律上の労働時間の基準。

例えば

9:00〜18:00

でも、

昼休み1時間

なら、

実働8時間

となります。

8時間を超えて働くには?

原則として会社と労働者側で36協定を結び、届け出る必要があります。

残業の上限は?

原則、

月45時間

年360時間

です。

給料は?

法定時間外労働には、

25%以上の割増賃金

が原則として必要です。

覚えておきたい違い

所定労働時間
→ 会社が決めた勤務時間

法定労働時間
→ 法律が定めた原則1日8時間・週40時間の上限

よくある勘違い

  • 法律で8時間働く義務がある → 違う

  • 昼休みも8時間に含まれる → 原則違う

  • 36協定があれば残業無制限 → 違う

  • 1日8時間以内なら週何時間でもいい → 違う